キャリアコンサルタントの資格は需要が高く、転職の武器になりやすい国家資格です。相談者のキャリア形成を支援する資格であるため、とくに人事部などに重宝される資格であり、企業側にもメリットがあります。この記事では、キャリアコンサルタント資格を取るメリットについて詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
CONTENTS
国家資格でニーズが高く転職に有利
キャリアコンサルタントとは、相談者の職業の選択、能力開発に関して支援する専門家として、2016年に職業能力開発法により規定されました。キャリアコンサルタント試験に合格した人が国に登録されることで、キャリアコンサルタントとして活動できます。
よって、キャリアコンサルタントは登録制の名称独占資格であり、誰でも「キャリアコンサルタント」を名乗ることは許されません。社会の変化が大きい近年では、キャリアコンサルタントはニーズが高い資格として人気があります。
ニーズが高い理由は、労働者自身がキャリアを考えざるを得ない時代であることと、一人ひとりにあった転職支援ができることです。法律や労働動向は、時代により変化します。かつては終身雇用が当たり前であり、大企業に入社できれば、そこでキャリアを積んでいく以外に考えるべき選択肢はありませんでした。
しかし近年では、労働市場は急激に変化しました。バブル崩壊とともに、自分で自分のキャリアを考える人が多くなったためです。したがって、近年はキャリア形成を考えることは労働者にとって必須であるため、キャリアコンサルタントの需要が高まっています。
キャリアコンサルタントは、時代に即した支援ができるのが強みです。更新講習の中で、変化する法律や労働の動向を把握し、自らの知識をブラッシュアップしているため、いつの時代も相談者に適切な支援ができます。企業としてもキャリア形成の助言ができる専門家が、転職にも有利な資格です。
信頼を得やすいため仕事がよりスムーズになる
キャリアコンサルタントとして仕事をするうえで、重要なスキルは「傾聴」です。最適な支援を実施するには、親身になって対応することで相談者の警戒心を解き、相談者の状況と希望を聞き出さなければなりません。
キャリアコンサルタントは、相談者のキャリアを決定することを国から委託された独占資格ではなく、知識や経験の量によって相談者のキャリア形成が達成されるもためはありません。あくまでキャリア支援は、相談者の内省を促し、相談者自身が考えてこれからのキャリア形成を行う必要があります。
行動するのはキャリアコンサルタントではないため、アドバイスに納得感を持って行動してもらうには相談者の側に立った傾聴が必須です。傾聴スキルは相手を信頼させるため、社会人として集団の中で働く上で有利に働きます。マネジメントの必須スキルであるともいわれています。よって、傾聴スキルを持つキャリアコンサルタントは組織の中で信頼を得やすく、職場の中でもスムーズな意思疎通ができるでしょう。
会社に貢献したい人必読!企業側にもメリットがある?
企業内部にキャリアコンサルタントがいることで、従業員の流出やモチベーションの向上、生産性の向上が期待できます。人事部などの社内セミナーを実施する部署にキャリアコンサルタントがいると、社員に向けたキャリア支援セミナーの実施が可能です。
セミナーにより従業員がこれから向かう方向性が決まると、目標が明確になり、モチベーションの上昇、生産性の向上につながります。また、成功体験の積み重ねにより従業員の流出を防ぐことが期待できるため、キャリアコンサルタントがいることで、会社に多くのメリットが期待できます。
キャリアコンサルタントにはどんな人が向いているのか
キャリアコンサルタントで最も重要なスキルは「傾聴」です。キャリアコンサルタントは独占資格ではないため、知識や経験により仕事の精度が上がることはありません。人に寄り添うこと、人の立場になって考えることが傾聴には重要です。よって、人生で壁にぶつかったことのない人よりは、悩みを抱えて生きてきた人のほうが相談者に寄り添えるため、向いているでしょう。
まとめ
キャリアコンサルタント資格を取るメリットについて詳しく解説しました。キャリアコンサルタントは5年ごとの更新を義務付けられているため、刻々と変化する労働市場の法律や動向の知識を随時ブラッシュアップしています。したがって、いつの時代にもマッチした支援が可能です。
また、キャリアコンサルタントの重要なスキルである傾聴は、相手に安心し、信頼してもらい心を開かせる技術です。持っていると仕事を有利に進められるだけでなく、従業員の流出防止にも貢献できることが、会社にとっても大きなメリットといえるでしょう。キャリアコンサルタントはニーズが高く、転職の武器になる国家資格であり、社会人としての強みが増加します。キャリアコンサルタント資格取得の参考になれば幸いです。